
あなたは最近、担当している得意先の売場に足を運んだだろうか?
POSデータを見て「売れた、売れない」と一喜一憂しているだけなら、それは営業ではない。ただの観測者だ。 数字は、売場で作られるのだ。
「POSデータを見ても、次に活かせない」と言う営業がいる。 それは、POSという「結果」と、売場という「原因」をセットで見ていないからだ。
POSデータは、医者にとってのカルテだ。 しかし、カルテ(数字)だけを見ても、患者の顔色(売場)を見なければ正しい診断はできない。
せっかく入手したPOSデータを生かすために、自分の足で集めた売場の情報と照らし合わせる。 そこに初めて、「ギャップ(真実)」が浮かび上がる。
3つの視点で売場を読み解く
- 売場: 定番か、エンドか、レジ前か?
- 売り方: どんな企画だったのか? どんな売り方をされていたのか?
- 情報発信: どんなPOPが付いていたか? お客様に商品の価値は伝わっていたか?
数字が悪かった時、「競合が安かったから」と安易に結論づけてはいけない。 もしかしたら、POPの文字が小さすぎて読まれていなかっただけかもしれない。 商品の展開場所が、お客様の動線から死角になっていただけかもしれない。
これらは、PC画面には映らない。 現場に行かなければ、永遠に見えない「真因」だ。
商談のレビューとは、数字合わせの場ではない。 「私の提案した企画が、現場でどう表現され、どうお客様に届いたのか」 その答え合わせを店頭で実施し、改善策とともにバイヤーに報告する場なのだ。
解像度の粗い営業に、次のチャンスは回ってこない。
数字に強い営業とは、単に数字の読み方が上手いということではない。 数字と現場を常に行き来して、バイヤーに売場を語れる営業のことだ。
足は常に売場へ。 その足が一度止まると、どんどん億劫になり現場は遠のくばかりだ。
次回予告
第9回【PDCAの習慣化】止まった瞬間、営業は「御用聞き」になる
「提案しました、納品しました、以上終わり。」それは営業ではなく、ただの運び屋です。数字に強い営業がやっている「C(検証)とA(改善)」の習慣化と、バイヤー・卸を巻き込んだPDCAの回し方を解説します。