「800字の仕事術」新シリーズ 営業✕AI 第1話「もったいない:調べ物とメール作成だけでは、もったいない」アップしました。〜12話までAIとの付き合い方についてお送りします。お楽しみに☝️

第5話 【商談分析】ラップアップとは?商談後にすべき振り返り

商談の振り返りを学ぶ 商談後のラップアップとは?

ハッピーチェーンの本部を出て、営業車に乗り込むと、角井さんは穏やかな表情で丸尾くんに話しかけました。

「丸尾くん、初めての商談同行、お疲れさま。緊張したでしょう?」

「はい…とても緊張しました」

初めての商談に臨み、緊張から解放された丸尾くん。無事に終わったことにホッとしていましたが、商談の内容を振り返る余裕はありませんでした。

「でも、最後までしっかり話を聞いて、メモも取っていて、とても良かったわ。初めてでこれだけできれば、大したものよ。」

角井さんは、丸尾くんの頑張りを褒めました。

「ありがとうございます…」

少し自信を取り戻した丸尾くん。

「でもね、丸尾くんが担当を持ったら無事に終わった、だけで終わらせてはいけないわ。商談は準備と実行だけでは不十分。 振り返りも重要なの。PDCAサイクルって聞いたことある?」

「はい、 plan (計画) 、 do (実行) 、 check (確認) 、 action (行動) でしたよね?」

「その通り。商談も同じ。きちんと check し、 action に繋げなければ、次のステップはないわ。今回の商談を振り返って、良かった点、悪かった点を確認して、次に繋げるためのアクションを明確にする必要があるわ。これをラップアップと呼ぶの」角井さんは、そう言うと、おもむろに手帳を開きました。

実践!ラップアップで確認すべき3つのこと

「では、ラップアップを始めましょう。まず、今日の商談で決まったことは?」

角井さんは穏やかに、でも鋭く質問します。

「えっと…先月発売した新商品の・・・・。名前は何でしたっけ?」

「新商品の名前はうまフリよ。自社商品の名前は確実に覚えなさい。」

「はい、新商品うまフリの実績確認と今後の販促計画について提案を実施しました。」

「そうね。よく覚えていたわ。私の示した市場データではうまフリの販売動向は良かったけど、三角バイヤーの反応はそうではなかったのよ。だから私は、店舗名を教えてくれれば訪問して対策を立てるって言ったの。」

えぇ~!商談をしながら相手の反応を見て答えをアドリブで変えていたのか・・・。

そんなことを自分ができるようになるのか。全く想像がつかないと思っていると

「バイヤーからなにか宿題は出されたかしら?」と続けて質問が。

「ハッピーチェーンでの新商品の発売状況を確認して販売促進計画の見直しを行うことです。」

「OK。では、その宿題に対する具体的な行動計画は?」

「販促計画の修正ですか・・・・。まずデータの確認でしょうか?でもチェーンの販売実績は持っていない様子だったですよね…えっと…」

丸尾くんは、言葉に詰まってしまいました。

ここで質問です
あなたは商談のあとラップアップを実施していますか?

急に行動計画と言われても丸尾くんはまだ具体的なイメージが出来ずにいました。

「まぁ行動計画は難しいよね。でもきちんと商談を聞けていたようね。要点は抜けていないわ。」

行動計画の鍵を握る「時間の見積もり」

「丸尾くん、提案には必ず納期があるの。まずは納期を守ることが最優先。その上で、自分が使える時間の範囲内でどんな情報が必要で、どこから情報を収集し、いつまでに分析を完了すれば納期に間に合うのか時間の見積もりを立てられるようになる必要があるの。これが出来なければ行動計画は立てられないのよ。」

角井さんの言葉に、丸尾くんはハッとして三角バイヤーと約束した納期を思いだしました。

確かに、時間の見積もりができないと納期を伝えられない。

あの一瞬で角井さんは時間の見積もりをして「来週中」と返事をしていたのか。

角井さんの話を聞くたびに自分と角井さんの距離がどんどん遠くなっていることを感じる丸尾くん。

「まず、ラップアップをする。何が合意できて、何が出来なかったのか。次回までに何を実施するのかを確認する。

今回は、今後の販促計画の見直しね。そのために改めて現状把握をする必要があるでしょ?

そこで、どんな情報を集められるか情報源を検討する。チェーンのPOSデータがあればいいんだけど、丸閥食品はPOSデータを入手できていない。なので、POSデータ以外の情報源から情報を入手しなければならないわ。

でも、別の情報源から有効な情報を入手できれば修正案の作成はそれほど難しいことではないのよ。」

角井さんは、具体的な計画案を示しながら、丸尾くんをリードします。

「なるほど。よく分かりました!」

丸尾くんは、角井さんの指導を受け、ポイントだと思うことを自分の手帳に書き込みました。

「では最後に、丸尾くんはどこで新たな情報を収集するの?」

「新しい情報ですか・・・。」

よくわかりましたと返事をしたばかりなのに、何もわかっていない自分に落ち込む丸尾くん

「大丈夫よ。初めての商談のラップアップとしては合格点よ。丸尾くん、よくできました」

角井さんは、笑顔で丸尾くんの肩を叩きました。

「新しい情報を得る方法はこの後教えるわね」といって角井さんはラップアップを締めくくりました。

初めての商談同行で、ラップアップの重要性と具体的な方法を学んだ丸尾くん。

どんな方法で、どんな情報を得るのか。

丸尾くんが思いを巡らせていると角井さんが車を走らせました。

今日の学びを、さらに深める

今回の物語で登場した「ラップアップ」。その本質的な意味と、多くのマネージャーが陥る「罠」について、こちらの解説ページで徹底的に掘り下げています。

 【基礎用語の実践講座】『丁寧なラップアップ』が、あなたの期待を裏切る本当の理由へ進む>>

お知らせ

《この物語の学びを、貴社の力に》

商談を「終わり」にするのではなく「次の一手の起点」に変えるラップアップ。丸尾くんが角井さんから学んだPDCAの実践は、チーム全体の営業力を底上げする習慣になります。貴社の営業担当者は、商談後に何を振り返り、次の行動に落とし込めているでしょうか。

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丸尾くんと一緒に、もっと深く学びたいあなたへ

この物語の続きは、書籍でお楽しみいただけます。

丸尾くんが現場でぶつかるリアルな壁と、角井さんの的確なアドバイス。物語を通じて、食品メーカー営業の基本から実践までを体系的に学べる一冊です。

日々の商談準備、ストアチェック、提案書作成、ラップアップまで、現場で即使えるノウハウが凝縮されています。

次回予告

商談後、角井さんは意外な場所に立ち寄りました。一体どこへ? そして、そこで丸尾くんは何を目撃するのでしょうか?

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