
2つの店舗を調査した理由は?
競合店「オーイン」の新店視察を終え、角井さんと丸尾くんは近くのファミレスに入りました。
食事をおえた時、角井さんは丸尾くんに質問を投げかけました。
「丸尾くん、オーインとハッピーチェーン、それぞれの売場の違いって気がついた?」

「オーインは、僕の地元にあるオーインと似たような印象でした。ハッピーチェーンは初めて見る商品もあって新鮮でしたが、価格は全体的にオーインの方が安かったと思います」
丸尾くんの答えに、角井さんは頷きながら言いました。
「そうね。価格はもちろん購買決定に大きな影響を与える要因の一つ。でも、価格だけが全てではないわ。
店舗比較で見るべき「3つの視点」
お客様は、様々な要素を総合的に判断して、お店を選んでいるの」
角井さんは、店舗比較をする際のポイントを説明しました。
- 店舗/売場: 店舗の大きさや古さなどのハード面と、働いている人の接客、店の活気、清潔さなどのソフト面
- 品揃え: 売場の広さ、商品の品揃え、価格帯、販売促進など
- 客層: 来店客の年齢層、家族構成、来店手段、所得水準など
「これらの要素を店舗間で比較分析することで、それぞれの店舗の強みと弱み、ターゲット顧客、ポジショニングなどの違いを 理解することができるわ」
実践!2つの店舗を比較分析する
角井さんの説明を参考に、丸尾くんは改めてオーインとハッピーチェーン2つの店舗を比較してみました。
店舗のサイズはオーインの方が大きくて、広々とした印象です。天井も高く開放感が違いました。
店舗の活気ですが、子どもが多いオーインの方がざわざわしている印象です。それを活気というのかわかりませんが。
店舗の清掃状況や商品陳列の状態はハッピーチェーンの方が整理整頓されていました。また、品揃えもハッピーチェーンの方が特徴的で私が知らない地場商品など面白い商品が多かったです。
価格競争力はオーインに優位性があると感じました。
客層は、ハッピーチェーンは地元住民が多く、年齢層は比較的高め。
オーインは、車で来ているヤングファミリーが多い印象を受けました。」

「では、丸尾くん。オーインとハッピーチェーン、、それぞれの店舗が君が挙げた人達をターゲットにしているとして
ターゲットに合わせてどんな品揃えをすべきだと思う?」
角井さんの質問に、丸尾くんは少し考えてから答えてしまいました。
「うーん。オーインはヤングファミリーだからファミリー用の商品が揃っていたと思います。ハッピーの方は・・・年齢層が高めだから年配の人が好むような商品とか、柔らかい商品とか?」
分析のゴールは「ターゲットと品揃えの一貫性」を見抜くこと
「いい答えね。まず、ターゲットになる客層があって、その客層のライフスタイルに合わせた商品が選定されている。 例えば、年齢層の高い人が多いのにファミリー向け中心の品揃えだったらどう感じる?」
角井さんの言葉に、丸尾くんはハッとさせられました。
「それは自分たち向けの店ではないなって感じますね。」
「そうでしょ? それって店舗にとっては致命的なことだってわかるでしょ?」
「確かにそうですね。また来ようって思わなくなると思います。」
丸尾くんと角井さんの話は続きます。
ここで質問です。
あなたは、普段の買物で「これは自分向きの商品ではないな」と感じることはありますか?
その時に、なぜ「自分向きじゃない」と感じるのか考えてみましょう。
今回の物語で登場した「ストアコンパリゾン」。その具体的な意味と、ストアコンパリゾンが単なる店舗見学になってしまう3つの罠、ストアコンパリゾンで得た情報をどのようにして提案に生かすかについて、こちらの解説ページで徹底的に掘り下げています。
《この物語の学びを、貴社の力に》
競合店同士をフレームワークに沿って体系的に分析する「ストアコンパリゾン」。それは、自社の提案を磨き上げるための強力な武器となります。
しかし、このような高度な市場分析を「誰が、いつ、行う」のでしょうか?
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次回予告
お客様は、なぜそのお店を選ぶのか? 購買行動を解き明かす顧客分析とは?